ニットのゲージとは??
3gauge の手横編機↑
ニットのゲージどうやって決めている?
最近では、ニットを編まない方でも
○ゲージ(gauge)という表現で伝わるようになってきました
あまり聞きなれない方のために
今日は説明していきます
7gaugeの編み地スワッチ、リブ編みとメリヤス編みをしています↑ ニットの編み地を数値で表すのにゲージというものがあります
1インチ(約2.54cm)の中に針が何本あるかで計算しています
数字としては、小さい数字がざっくりしたニット、
大きな数字になる程、目が細かいニットになります。
1.5~3ゲージ=ローゲージ
5~9ゲージ=ミドルゲージ
10~16ゲージ=ハイゲージ
18ゲージほどになると、カットソー生地が多く、
ニットではなく裁断され縫製されているため、
ニットとは区別しています。
7gaugeの編み地↑
余談ですが
日本では地方によって、ニット産地が分かれており、
工場が集まっていたため、ハイゲージは福島県、新潟県、
ミドルゲージは長野県、ローゲージは九州に多くありました。
現在の状況は変わってきております。
現在、お店にあるゲージは
3,7,12ゲージの編機となります。
ローゲージ、ミドルゲージ、ハイゲージそれぞれに
対応できる機械をもっています。
3ゲージの編機はその中でも貴重でなかなか
手に入れにくく珍しいものです。
実際、編み地の製図をしていくときに大切なゲージとは、
10cm×10cmの中に、何目、何段あるのかで
洗う前、洗った後でどれくらい変化があるかを
計算して、製図ができます。
ニットを編み立てるときに一番重要なところになります
製図通りに編み立てても、洗ってかからの
サイズがずれてしまっては、思い通りに完成しないものです。
ゲージの話に戻りますが、
糸を選ぶ際にも大切です。思い描くニットの編み地(厚み)
を表現したいとき、糸は番手で表されていて、その数字と
編み機が上手く編み立てられるかを判断します。
最近の製作しているニットでいうと、
1/2.7番手で3ゲージの編機に
使用しています。
2/16番手(16番双糸といいます)で
7ゲージで編むと適正に近いです。
双糸は、割っていくと1/8になるため
7ゲージの編機に入るというわけです。
(画像は3ゲージの編み機にて製作したもの)
単糸や双糸によって下の数字とゲージが
合うわけではないので注意が必要です。
ここは経験で重ねていくものにはなると思いますが
お気に入りの番手=編み機というものが徐々に
見つかります。
(糸番手のお話はまた次回にしたいと思います)
ニットは編み立て後は、風合いが違う場合もあり、
糸を湯通し、柔軟剤などで仕上げることでカシミヤ、シャギー、
モヘアなど獣毛混の糸には加工で変わってくるため
専門の職人さんがいたりします。
ゲージのお話は深くて、ニットの探究心をくすぐるものです。
3ゲージ、7ゲージで同じ糸を使っても全く違う編み地になるため
編み機の楽しさでもあり、探究していくのが面白いですよね。
またここに、度目(テンション)も加えるとさらに
表現の幅がプラスされ、3ゲージできつく編むのか
甘く編むのかでも糸は変化します。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
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経歴
2002-2005 ロンドンへ留学。
University of Arts Londonを卒業。
ニットテキスタイルを専攻。
帰国後、10年ほど複数のアパレル会社にてデザイナーとして働く。
結婚、出産、3姉妹を育てながら長野市へ移住。
現在、自社店舗<Retrospective>(レトロスペクティブ)
兼アトリエとして2018年春からスタート。
オーダーメイドニットを始める。
Retrospective(レトロスペクティブ)の想い
未来に残っていくブランドとして
素材へのこだわり、本物志向、
丁寧な物作りの全てに向き合って
続けていきたい
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SHOP:: Retrospective
(レトロスペクティブ)
木・金11am-4pm,土1pm-5pm
長野県長野市南県町1099西智ビル204
tel 026-217-5454
info@retrospective-nagano.com
youtubeチャンネル 製作風景の動画公開中
https://www.youtube.com/@retrospective2477
iichi (イイチ 通販サイトにて出店中)
公式ライン
手編み機体験を毎月開催中。メニューから予約可能です。
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